若田宇宙飛行士〝きぼう〟を乗せて！！　-奈良教育大学附属中学校科学部-

若田宇宙飛行士〝きぼう〟を乗せて！！

　わたしたち科学部は、マーズローバープロジェクトを通じて、若田宇宙飛行士ともつながりがあります。過去には、科学部の活動に対し、応援メッセージもいただきました。
　ご存じのように、2009年3月16日午前8時43分（日本時間）にわたしたちと交流のある宇宙飛行士の若田光一さんがスペースシャトル〝ディスカバリー〟に乗って宇宙へ旅立たれました。
　そこで、わたしたちは若田さんの活動を応援し、追跡したいと考えています。
　若田さんの宇宙飛行はこれで3回目になります。これから若田さんは、ISS（国際宇宙ステーション）の日本実験棟〝きぼう〟でわたしたちの生活に役立つ、主に4つの実験をおこなわれる予定です。
　若田さんは、日本人初の宇宙に長期滞在される宇宙飛行士としてISSでサンドラ・マグナス宇宙飛行士と交代され、その後約3ヶ月半の間ISSに滞在され、6月中旬に地球に帰還される予定です。

　若田さんが地球に帰還して6ヵ月後の12月ごろには、宇宙飛行士の野口聡一さんが約6ヶ月間長期滞在されます。
　また、来年の2月には、女性宇宙飛行士の山崎直子さんがシャトルで2週間飛行し、ISSで野口さんと同時滞在されます。その後、2011年ごろから宇宙飛行士の古川聡さんがISSに6ヶ月間長期滞在される予定です。

関連リンク
　若田光一さんより応援メッセージをいただきました
　僕たちの夢を乗せて

　みなさんはクリスタマコロリフ宇宙飛行士をご存知でしょうか？

　マコロリフさんは、1986年のスペースシャトル〝チャレンジャー〟の発射事故で亡くなられた方です。しかし、わたしたち科学部は、マコロリフさんのお母さんが呼びかけて集めたNASAの教育基金をいただき、火星探査ロボットをつくる活動を米国の中学生と共同ではじめました。

　それが縁で、若田さんからもメッセージをいただきました。若田さんとの交流は電子メールなどで、今もつづいています。
　若田さんは、わたしたちを応援してくださっているので、わたしたちも若田さんを応援したいと思っています。

　応援してくださっている多くの方々の期待にこたえられるように、これからもがんばって活動していきたいと思います。いつしか、わたしたちがつくっているスペースロボットが宇宙で動くことを夢見て・・・。

JAXA 若田光一宇宙飛行士


射点でディスカバリー号の前に立つクルー（一番左が若田光一宇宙飛行士）	シャトル発射前のクルー（一番左が若田光一宇宙飛行士）

シャトル〝ディスカバリー〟が宇宙・ISSに向けて飛び立ちました	ケネディー宇宙センターシャトル〝ディスカバリー〟発射台


ISSに入室された若田宇宙飛行士	ISSの中でエクササイズ	ロボットアーム操作（4日目）

　若田宇宙飛行士は主に4つの実験をおこなわれる予定です。
　その4つとは、宇宙の環境測定・たんぱく質の結晶づくり・新素材の生成・〝宇宙ロボット〟のテストをおこなうことです。
　また、若田宇宙飛行士はみずからが被験者となり、宇宙での骨量の減少や尿路結石を薬で予防する実験や、宇宙から地球へ医療に必要なデータを送信する実験、日本発の〝宇宙普段着〟の検証などをします。

　若田さんがおこなう実験内容を見ていきましょう。

・尿路結石を予防する薬の実験
　宇宙では、骨粗しょう症の10倍のスピードで骨からカルシウムが溶け出します。そのカルシウムが尿に混じり、尿路結石が起こりやすくなります。それを予防するため、地上で使われている骨粗しょう症の薬を定期的に飲み、尿路結石の予防対策につながるかどうかを検証します。

・遠隔医療の実験
　簡易型生体機能モニターを身につけたり、皮膚の状態をハイビジョンカメラで撮影したりして、健康管理に必要なデータを取得して地上に送信し、機器の必要性を確かめます。

・宇宙普段着の検証
　宇宙では水が大切であるため、長期間衣服の洗濯はできません。そこで、日本が開発した宇宙用の普段着やポロシャツなどを着用しつづけ、清潔感がどれくらい保てるか、また無重力でも動きやすいかということを確かめます。

若田さんへのひとことメッセージ

・小薄潤弥

　シャトルの発射成功おめでとうございます！
　今回、若田さんは自らが被験者となられるので、無理をしすぎないように無事地球へ帰還してほしいと思っています。そして、今まで疑問になっていたことをどんどん解明していってほしいと思っています。夢を現実にしていってください。無限の宇宙にいる若田さんをずっと応援しています。頑張ってください。

・三上拓朗

　ディスカバリー発射成功おめでとうございます。
　実験でこれまでわからなかったことどんどん解明してほしいです。そして、いつの日か解明されたことが僕たちの生活に役に立つことを期待しています。
　そして、僕たちに、夢と希望を与え続けてください。これからも、宇宙飛行士として頑張ってください。いつまでも小さな地球の上から広い宇宙にいる若田さんを応援しています。

※注記：「(C)NASA・（C）JAXA」と書かれている写真は、NASA・JAXAのWebサイトより引用したものです。

2009/03/28